1. 始まりは小さなキャンプから
ボーイスカウトは、健やかな子どもを育成する世界的な運動です。この運動は1907年イギリスのブラウンシー島で行われた小さなキャンプからスタートしました。かねてから少年たちの教育に大きな関心を持ち、このキャンプを主宰したイギリスの退役軍人ロバート・ベーデン-パウエル卿は、さまざまな野外活動を通じて、少年たちが男らしさを身につけ、将来社会に役立つ人間に成長することを願い、20人の子どもたちとともに実験キャンプを行いました。
このキャンプの体験をもとに、翌年「スカウティング・フォア・ボーイズ」という本を著し、少年たちの旺盛な冒険心や好奇心をキャンプ生活や、グループでのゲームなどの中で発揮させ、「遊び」を通して少年たちに自立心や、協調性、リーダーシップを身につけさせようとしました。これがボーイスカウト運動の始まりです。
2. 野外活動を通して生きる力を身につける
スカウト活動は野外活動、特にキャンプ生活を通して自然を学び、友情や協調の精神を育むことが中心です。
現代の子ども達は、テレビゲームやパソコン、携帯電話などによるバーチャルな体験が主になり、自らの手で何かを実行する体験がとても少なくなっています。そのためボーイスカウトでは、自然の中で活動するためのプログラムを取り入れて、自主的に活動することにより、生きた知識や技能を身につけます。
3. より良き社会人を目指して
生命を尊重する心、仲間と話し合って協力する心、モラルや正義感、自然や美しいものに感動する心などが子どもたちの「生きる力」の基礎となります。
少年期、青年期の問題が社会の関心と注目を集めている今、子どもたちをよりよい方向に導いていくために、地域社会の教育力に目が向けられています。
社会奉仕活動や、自然の中での体験などを多く取り入れた、ボーイスカウトの様々な活動をとおして、青少年の健全な心と体の育成に貢献しています。